2011年11月30日水曜日

豊かさの最中における貧困、食料、栄養不良の問題は

課題文献の中で出会った言葉。

「豊かさの最中における貧困、食料、栄養不良の問題は、個別に対処しては解決できないが、全体的に長期的な政策によって取り組まれたときに解決できると考える」

第2次世界大戦の前に英国医師会の会議で語られた発言だそうです。

これだけ物があふれ、食べものがあふれている世界で、
食べられない人たちがいる、食べものによって不健康になる人たちがいる。

今もまさしく同じだなぁと思いました。

「食料問題」とか「農業問題」とか「貿易問題」とか「環境問題」とか、
個別にだけ見ていては解決できない問題なのだと。

戦力となる国民を育てるためという側面もあったけれど、
イギリスが19世紀半ばから食料のことをビジネスにお任せして「安ければよい食料政策」を進めた結果、国民をぼろぼろにしてしまった反省から出てきた言葉だと思います。

加えて、ティム先生の「構造的な問題には構造的に取り組まなくてはならない」という言葉も印象的でした。

【参考】
by Lord Horder of the British Medical Association in 1939:
“A short time ago I was so bold – even so impertinent – as to express the wish that the Ministers of Health, of Agriculture and of Transport, with the Governor of the Bank of England, might be locked in a room together and kept there until they had solved the problem of food production and of food distribution in this country. This was only another way of saying that I believed the problems of malnutrition, of food, and of poverty in the midst of plenty – that is surely not an overstatement – could never be solved if dealt with compartmentally, but that they could be solved if taken together and dealt with by a long-term policy.” (BMA 1939:5)

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