エネルギー

持続可能なエネルギー



持続可能な食とエネルギーを考えるとき、大切なのは「適正技術」であること。


科学・技術の方法や道具は、
安くてほとんどだれでも手に入れられ、
小さな規模で応用でき、
人間の創造力を発揮させるような、
ものでなくてはならない。
以上の3つの特徴から非暴力が生まれ、
また永続性のある人間対自然の関係が生まれてくる。


E.F.シューマッハー『スモールイズビューティフル〜人間中心の経済学』44ページより


「有機農」も、小さく組み立てれば生命を育む持続可能な食になるけれど、ビッグオーガニックになると人にも地球にも加害者になってしまう。「バイオ燃料」も適正技術であればバイオ=生命のエネルギーになるけれど、地球の裏側の森林を焼き払って大規模生産すれば、それはまた貧富の差を広げる「アグロ燃料」という商品になってしまう。

自然エネルギーについて関心が高まっている今、水力か風力か太陽光か「どの」エネルギーと考えるより、大型ダムの建設より近くの渓流で小型水力発電という「どんな」エネルギーが良いかと考えた方がより適正な改善策にたどり着けると思います。

バイオ燃料〜地域で育てるエネルギー
http://journeytoforever.org/jp/biofuel.html

自分で作ってみよう! バイオディーゼル燃料
http://journeytoforever.org/jp/biodiesel_make.html
より詳しい作り方は英語ページへ
http://journeytoforever.org/biodiesel_make.html

丹波の小さな農場では、この手づくりバイオ燃料で6年間、ディーゼルワゴン車の燃料を自給しました。
京都・丹波の小さな農場ブログから
http://midoridotinfo.seesaa.net/article/24757202.html

植物油を暖房につかう廃油ヒーターの作り方はこちら
Roger Sanders' Waste Oil Heater(英語)
http://journeytoforever.org/RSwoh1.html

バイオ燃料とアグロ燃料の違いについて



農業情報研究所(WAPIC)07.7.2より
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/energy/news/07070201.htm
バイオエタノールやバイオディーゼルなどのバイオ燃料で走る車が排出する二酸化炭素は、それらを生産した過程で吸収されていたものだから、このようなバイオ燃料の利用は地球温暖化の抑制に貢献する。バイオ燃料は各国が自身で生産できるから、エネルギー自給にも貢献する。それは作物の新たな市場を作り出すから、農民・農村の利益にもなる。さらに、貧しい国に豊かな新輸出市場へのアクセスも提供するだろう。

国際チャリティー団体・Grainが先月末、バイオ燃料について描かれるこのようなバラ色のイメージが、カーギル、ADM、モンサント、シンジェンタ、ブリティッシュ・ペトロゥリアム、デュポンなどをはじめとするアグリビジネス・バイテク・エネルギー・自動車等の大企業のバイオ燃料ビジネスへの参入により木っ端微塵打ち砕かれているという新たな報告を発表した。このような虚像を与える”バイオ”燃料の用語自体も再考せねばならない。ラ・ヴィア・カンペシーナが提唱するように (⇒)、車を走らせるための燃料の製造に農業を使う実態を反映する”アグロ”燃料に改めよと言う。

アフリカのアグロ燃料より
http://www.arsvi.com/i/2agrofuel.htm
バイオ燃料 vs アグロ燃料
適切な用語を使うことは非常に重要である。言葉は真実を覆うことができるし、我々がよくバイオテクノロジーや遺伝子工学で見かけるように、よい技術とよくない技術を一括りにすることができる。バイオ燃料には、例えば木材、糞、バガスなどのような伝統的な生物資源利用も含まれる。しかしながら、燃料のために作物を大規模に育てるプロセスから「アグロ燃料」と呼ぶことにする。
<中略>
しかしながら、アグロ燃料は、解決できる以上の問題をもたらす可能性があるとの警告がいくつもなされている。パームオイル生産がインドネシアの熱帯雨林を破壊に導き、大豆とサトウキビ生産がブラジルでアマゾンの伐採を引き起こし、さらには「エタノール効果[補足説明:「エタノール製造業者による新規需要」]」により世界の穀物価格が急上昇していることを、我々は目の当たりにしてきた。同時にGM(遺伝子組み換え)企業は、アグロ燃料がGM作物の商業化に今のところ最も抵抗してきた大陸への入り口になることを確実にするように自らの位置を定めようとしている。